米イラン対立、原油高の圧力に 関連施設に攻撃懸念、長期化も

 【ワシントン=塩原永久】米軍によるイラン司令官の殺害を受けて、原油取引を中心に金融市場が神経質な展開をみせている。イランは昨年秋、サウジアラビア国営石油施設への攻撃に関与したとされる。同様に原油関連施設が米イラン対立に巻き込まれる懸念が浮上し、原油相場を押し上げる圧力となっている。

 3日のニューヨーク原油先物相場は、米国産標準油種(WTI)が約7カ月半ぶりの高値を記録した。米株式市場では、主要指標が前日2日に最高値をつけたが、3日は急落した。

 昨年9月、サウジ国営、サウジアラムコの石油施設がミサイルやドローン(無人機)で攻撃され、「市場は依然、原油供給が制約される事態に対して過敏になっている」(新アメリカ安全保障センターのローゼンバーグ氏)という。

 イラン精鋭司令官を殺害した米軍の攻撃に対して、イラン側は報復を宣言している。米専門家は報復措置について、原油施設への攻撃や、原油運搬ルートであるホルムズ海峡の封鎖が含まれる可能性を指摘する。

 一方、米政界からも、イランが報復に出れば「彼らの原油精製施設の破壊を含む多大な代償を払うことになる」(共和党重鎮のグラム上院議員)と牽制(けんせい)する声が出ている。

 原油の調達を中東産油国に依存する日本にとり、中東情勢の緊迫化は気がかりだ。外国為替市場では安全資産の円が急伸しており、週明けの日本の株式相場にも重しとなりそうだ。

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