トランプ氏が弾劾無罪で「祝勝」 演説破ったペロシ氏は対決姿勢

 【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米大統領は、ウクライナ疑惑をめぐる上院の弾劾裁判で5日に無罪評決を言い渡されたのを受け、6日にホワイトハウスで共和党関係者や支持者らを前に「祝勝演説」を行った。トランプ氏は「完全無罪を手にした」と強調。一方、弾劾訴追を主導した民主党のペロシ下院議長は記者会見で、トランプ氏に向け「あなたは永久に弾劾され続ける。その傷は決して消せない」と言い放ち、11月の大統領選に向けてトランプ氏と全面対決していく姿勢を打ち出した。

 ■疑惑追及「でたらめ」

 トランプ氏は弾劾裁判で「地獄を見た」と振り返る一方、弾劾訴追を主導した民主党のペロシ下院議長ら同党指導部を「非常に邪悪で病的な連中だ」などと約1時間にわたって口を極めて非難した。

 トランプ氏は「無罪評決」の見出しが1面に踊る新聞各紙を掲げ、「ワシントン・ポストが私に好意的な見出しをつけたのは初めてだ」と皮肉を放った。

 ロシア疑惑からウクライナ疑惑に連なる一連の騒動に関しては「でたらめだ」と一蹴し、「この3年間、ずっと(騒動に)付き合わされてきた。密告者や詐話師が跋扈(ばっこ)した。他の大統領には決してこのようなことが起きてはならない」と強調した。

 ■ロムニー氏に復讐

 トランプ氏は一方、評決で共和党から一人だけ「有罪」票を投じた2012年大統領選の共和党候補、ロムニー上院議員について、「落選した元大統領候補」呼ばわりして批判した。

 トランプ氏は演説に先立って出席した宗教に関する超党派の朝食会でも民主党とロムニー氏を罵倒した。同氏が末日聖徒イエス・キリスト教会(モルモン教)信者であるのを念頭に「信仰を口実に意識的に間違った行動をしている人間は嫌いだ」と非難した。

 ■「弾劾は永遠」

 これに対し、ペロシ氏は6日、議会での記者会見でトランプ氏について「何を言おうが、どんな見出しの紙面を掲げようが、永遠に弾劾される」と指弾した。

 ペロシ氏は、トランプ氏が上下両院合同会議で一般教書演説を行った4日、演説直後にトランプ氏の背後で演説原稿を破り捨てたが、これに関しては、「演説は虚偽を書き連ねた宣言書だ」と退けた上で、「米国民の関心を呼び覚ますために必要な行動だった」と主張した。

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