アイルランド総選挙 与党と野党が接戦 政権交代の可能性も

 【ジュネーブ=板東和正】アイルランドで8日に投票が行われた下院(定数160)総選挙の開票が9日、始まった。開票は10日まで続く見通し。バラッカー首相が率いる第1党で中道右派の少数与党、統一アイルランド党と2つの野党の計3党が得票率で並ぶ接戦となっており、政権交代につながる可能性もある。

 英メディアによると、政党別の得票率は、統一アイルランド党、中道右派の最大野党・共和党、野党第2党で左派のシン・フェイン党がいずれも20%台前半で並んでいる。開票の結果次第では、2党が連立しても過半数に届かない恐れもあり、バラッカー氏は10日、現地メディアに「新政権の樹立は困難になる」と指摘した。

 アイルランドでは現在、統一アイルランド党を共和党が閣外協力しているが、住宅費の高騰などで政権に反発が広がっている。

 一方、シン・フェイン党は、二大政党への批判の受け皿として支持を伸ばした。同党は、英領北アイルランドとの統一を主張しており、党の躍進でアイルランド統一への機運が高まる可能性がある。

 ただ、シン・フェイン党は過半数に満たない42人の候補者しか擁立していない。同党の前身がアイルランド統一を求めて過去にテロ行為を繰り返したアイルランド共和軍(IRA)であることから、統一アイルランド党と共和党が連立を拒んでおり、政権につく可能性は現段階で低いとみられている。

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