シリア・トルコ衝突で緊迫 最後の牙城イドリブで攻防

 【カイロ=佐藤貴生】シリア内戦で反体制派の最後の牙城となっている北西部イドリブ県で、アサド政権軍と反体制派を支援するトルコの戦闘が激化している。アサド政権が全土の掌握を急いでいるのに対し、トルコは難民流入の抑止などを名目にシリア北部で「緩衝地帯」を広げる狙いだとみられる。アサド政権と後ろ盾のロシア、トルコの思惑が交錯し、現地情勢の悪化に歯止めがかからない恐れが出ている。

 トルコは今月、兵士ら15人が殺害され、報復としてアサド政権側の50人以上を殺害したと発表した。首都ダマスカスと北部の主要都市アレッポを結ぶM5高速道路や、西部のラタキアから延びるM4高速道路をめぐって攻防が起きているもようだ。

 在トルコのジャーナリスト(54)は同国の思惑について、「エルドアン・トルコ大統領の狙いはイドリブ県を実効支配することだ」と分析する。

 トルコは少数民族クルド人が多いシリア北部一帯に断続的に越境攻撃を行い、支配地域を増やしてきた。中東のメディアによると、昨年3月に支配下に置いた北西部アフリンなどではトルコ語で教育する学校を設置し、「シリアのトルコ化」を進めている。

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