米欧同盟の亀裂を露呈、米側が中国やロシアの脅威に結束を求めるも欧州はそっぽ

 【ミュンヘン=三井美奈】米国のポンペオ国務長官、エスパー国防長官が15日、ドイツで開かれた「ミュンヘン安全保障会議」に登壇し、中国やロシアの脅威への対応で欧州に結束を求めた。英独仏から応じる声はなく、米欧同盟の亀裂があらわになった。

 ポンペオ氏は、中国の通信機器大手「華為技術」(ファーウェイ)について「中国情報機関のトロイの木馬だ」と危険性を主張。第5世代(5G)通信網への華為製品導入に傾く欧州側をけん制した。ロシアやイランに対しても、米欧がともに対抗すべきだと促した。エスパー氏も「華為と5Gは、(中国の)邪悪な行為の見本のようなもの」と訴えた。

 続いて登壇したマクロン仏大統領は、華為問題には触れなかった。中国については、デジタル産業への巨大投資で欧州は遅れをとったと指摘し、「欧州の戦略が必要だ」と述べた。ロシアについては「欧州にとっては隣人。米国とは違う」と位置づけ、対話の必要性を訴えた。

 会議初日の14日には、ドイツのシュタインマイヤー大統領が、米中の競合こそ、平和の妨げになると主張した。トランプ米政権は「自国第一」を掲げ、「国際社会という概念を拒絶した」となじった。

 5G網への限定的な華為参入を認めた英国は、会議に閣僚級の代表を派遣しなかった。ジョンソン英政権の決定に対し、ポンペオ氏は失望を表明し、改めて華為排除を求めていた。

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