中国、全国で新型コロナの哀悼活動 祭日の墓参りは感染拡大警戒で制限

 【北京=三塚聖平】中国で4日、新型コロナウイルスによる犠牲者への追悼が全国規模で行われた。中国政府の指示によるもので、午前10時(日本時間同11時)に各地で市民らが黙祷(もくとう)した。中国政府は「流行はピークを過ぎた」と強調しており、感染拡大に一定の歯止めがかかったとアピールする狙いもうかがわれる。

 北京駅では午前10時、防空警報のサイレンや車両の警笛が鳴り響く中で、駅関係者や旅客らが3分間の黙祷をささげた。同様の光景は中国各地で報じられ、習近平国家主席は共産党の最高指導部が居住・執務する「中南海」で黙祷。公的機関や在外公館などでは半旗が掲げられ、公共の場での娯楽活動は休止された。

 追悼は、中国政府が前日の3日に急遽(きゅうきょ)実施を発表した。8日には震源地となった湖北省武漢市の封鎖措置が解除される予定で、事態改善を内外に示す場面が目立つ。

 4日は、祖先を供養する伝統的な祭日「清明節」にあたる。例年は墓参りをする人が多いが、今年は感染防止のため制限措置がとられた。北京市は、墓地の入場者数に上限を設け、事前予約を求めた。当局は墓参する人を減らすため、墓参りの代行やインターネット上で故人を追悼するサービスの利用などを促す。

 北京市内の墓地「八宝山人民公墓」の入り口では4日昼、防護服姿の係員が来場者の体温や予約状況を確認していた。予約をせずに訪れて係員と口論する女性の姿も見られた。

 北京市の外に墓を持つ市民もいるが、市外に出て戻ってくれば14日間の隔離措置を強いられる。北京に住む50代の男性は「河北省に墓があるので今年は墓参りができない」と嘆いた。

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