サウジのメッカでまばらな「大巡礼」 コロナで大幅縮小

 【カイロ=佐藤貴生】サウジアラビア西部のイスラム教聖地メッカで29日、毎年恒例の「大巡礼」(ハッジ)が始まった。今年は新型コロナウイルスの影響で規模が大幅に縮小され、参加者は国内居住の外国人らに限定された。AP通信によると、外国からのハッジ参加が禁止されたのは1932年のサウジ建国以来初めて。

 ハッジといえばメッカにあるカーバ神殿の周囲をすし詰めの巡礼者が歩いて回る光景が有名だが、29日の巡礼者はまばらで、ソーシャルディスタンス(社会的距離)を取って等間隔で歩く姿がみられた。当局は参加者を千人前後にとどめる方針を発表していた。

 参加者はコロナ感染検査を受けるほか、巡礼の前後には自己隔離を行うよう求められている。高齢者は参加できない。巡礼者は携帯電話と連動したリストバンドを着用し、当局がこれで居場所を追跡している。

 ハッジには毎年250万人が訪れ、サウジに年間120億ドル(約1兆2600億円)の収入をもたらしてきた。今年はコロナ禍による需要の低迷で原油売却益も急落する見通しで、国際通貨基金(IMF)は同国の国内総生産(GDP)が前年比6・8%減に落ち込むと予測している。

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