トルコがアゼルバイジャンと合同演習 衝突のアルメニア猛反発

 【モスクワ=小野田雄一】南カフカス地方の旧ソ連構成国、アゼルバイジャンとアルメニアの軍事衝突で、アゼルバイジャンと同国を支援するトルコが30日までに、大規模な合同軍事演習を始めた。ロシアを後ろ盾とするアルメニアは「挑発行為だ」と猛反発しており、この地域の緊張がさらに高まる恐れがある。

 アゼルバイジャン北西部トブス周辺の国境地帯では12日、アルメニアとの間で交戦が発生。少なくとも20人が死亡し、両軍のにらみ合いが続いている。

 こうした中でトルコとアゼルバイジャンは29日、アゼルバイジャンの首都バクーやトブスに近いギャンジャなどでの合同軍事演習を開始した。演習は8月10日までの予定で、砲兵などの地上部隊と航空戦力が参加する。

 対するアルメニアにはロシア軍基地があり、アルメニアは露主導の集団安全保障条約機構(CSTO)に加盟している。プーチン露大統領は今月24日、アルメニアとアゼルバイジャンの衝突について「たいへん繊細な問題だ」と警戒心をあらわにした。

 アゼルバイジャン西部ナゴルノカラバフ自治州の帰属をめぐって対立する同国とアルメニアの動向には、トルコとロシアの関係が反映される側面がある。

 アゼルバイジャン-アルメニア間では2016年4月にも戦闘が発生し、数十人が死亡。前年の11月にトルコ軍がロシア軍機を撃墜し、両国関係がきわめて険悪化していたことが背景にあった。両国は今も、シリアやリビアの内戦で敵対する勢力を支援する構図だ。

 プーチン氏は27日、エルドアン・トルコ大統領と電話会談を行い、アゼルバイジャン-アルメニア間の緊張を高める行為を避けるべきだと訴えた。ロシアはトルコの本格介入で地域情勢が流動化するのを警戒しているもようだ。

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