中国色払拭に躍起のティックトック 海外事業のみ欧米市場上場も

 【北京=三塚聖平】中国発の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」を運営する北京字節跳動科技(バイトダンス)が、米中対立を背景に中国色を払拭する動きを活発化させている。

 北京に本部を置く同社は、海外事業を統括する「グローバル本部」を中国外に設け、中国内の事業と距離を置く措置が進行中と報じられる。同社は2016年に中国で動画投稿アプリ「抖音(ドウイン)」を始めた。ティックトックはその海外版だが、両アプリはそれぞれ別個に展開していてサービス内容も異なる。

 ロイター通信は1日までに、バイトダンスが香港か上海の株式市場に中国事業を上場させることを検討中だと報じた。当初、事業全体をニューヨークか香港市場へ上場させることを望んだが、現在は海外事業だけを欧州か米国で上場させる可能性があるという。

 同社としては、世界で利用者を急拡大させる中、成長機会を失いたくないという危機感があるようだ。米調査会社センサータワーによると、今年上期(1~6月)にダウンロードされたアプリの世界ランキングでは国内・海外版の計6億2600万回で首位だった。

 中国紙の証券時報(電子版)は「バイトダンスが世界の流動的な情勢にいかに対処し、リスクを管理するかが特に鍵となっている」との見方を示している。

 同社をめぐっては、香港国家安全維持法(国安法)施行を受け、7月に香港から撤退している。香港で当局から捜査協力を求められることを避ける狙いとみられる。インドはティックトックを含む59種類の中国製アプリを6月に使用禁止にするなど、世界で風当たりが増している。

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