電車、バスのクレカ決済、コロナ後にらみ地方で広がる 都市部へ逆流も

 鉄道やバスなどの公共交通機関で、クレジットカードを専用端末にかざして運賃を支払うタッチ決済を導入する動きが地方を中心に広がりつつある。新型コロナウイルスの感染収束後をにらみ、訪日外国人客が使い慣れたカードで簡単に決済できる環境を整える狙いだ。導入費用が現在普及している交通系ICカードより安い点もメリットとされ、都市部の鉄道でも試験導入する動きが出てきている。(黒川信雄)

 鉄道で口火を切ったのは天橋立など京都府北部の観光ルートを走る京都丹後鉄道。昨年11月に全線で米クレジットカード大手ビザのタッチ決済で運賃が支払えるようにした。

 バスでは昨年7月に茨城交通がビザのタッチ決済を高速バスで導入したほか、今年3月には京阪グループの京福バス(福井市)が観光路線などに採用した。

 こうした動きは都市部にも拡大している。4月3日からは、南海電気鉄道がなんばや新今宮、関西空港など16駅でタッチ決済の実証実験を開始。福岡市地下鉄も同16日から、タッチ決済を活用した1日乗り放題きっぷの試験販売を始めた。

 各社が狙うのがコロナ収束後を見据えた訪日客需要の取り込みだ。コロナの感染拡大前、訪日客であふれた各地の空港や観光地周辺の駅では、外国人観光客が慣れない切符購入に戸惑ったり、有人窓口に長蛇の列をつくったりする光景がみられた。彼らの多くが保有するクレジットカードで決済できれば、移動が大幅にスムーズになる。券売機を操作する必要もなく、非接触で感染症対策になるメリットもある。

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