テナガエビが人工湖を掃除する 養殖で水質浄化に成果

増殖成功、汚染物質は減少

 同県環境管理課によると、令和2年10月までに、魚礁設置区と魚礁のないところでテナガエビの漁獲量を比較し、魚礁設置区で個体数が多いことを確認。水質浄化の面も、テナガエビの魚礁によって汚染につながる窒素・リンともに約3割を削減する効果があると試算した。

 一方、食用での期待はどうか。「唐揚げにするとおいしい。長い手の部分がスナック感覚でポリポリと食べられる」と話すのは川魚専門問屋「光吉商店」の光吉勇二社長(42)。光吉さんは児島湖で育ったテナガエビを食用とすることの意義をこう強調する。「食べ物は自分の口から体に入る。そう考えれば児島湖をきれいにしたいと誰もが思うのでは」

 湖の環境をめぐっては、ほかの問題もある。児島湖の護岸には上流からの漂着ごみもみられる。市登録のボランティア団体代表の平井雅明さん(62)は「プラスチックごみは人為的にしか発生しない。正しく処理することをみんなが考えなければ」と話す。ごみ拾いをすれば、10分もかからず45リットルのごみ袋はいっぱいになるという。

 県環境管理課は「テナガエビの魚礁の設置だけでは水質浄化効果は限定的。事業をきっかけに県民が児島湖への関心を高め、水質改善に協力してほしい」と呼びかけている。

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